市民ケーン
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
- 発売日: 2002/04/25
- メディア: DVD
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なぜならここにたったさっきまで市民ケーンの感想を
長めの文で、一生懸命、少ない脳細胞を働かせてやっとこ書いたんです
それがアップロードする瞬間に消えました。
正直、今からまたあれだけの文を書こうが迷ってます・・嗚呼・・
映画評論家の選ぶ映画ランキングでは必ずと言っていいほど上位に食い込んでくる映画
「市民ケーン」
いつか見ようかと思ってはいたものの、なかなか手が出ない。
白黒映画=古臭い、つまらない、あくび、眠い。
そんなネガティブなイメージしか出てこないのではないでしょうか
しかしそれを差し引いても「市民ケーン」は見る価値があります!
映画の教科書。私にはそんな陳腐な表現しか思い浮かびませんが、
物語の構造、興味を引く展開。映像の面白さ、美しさ。他にも他にも・・・
「映画の完成型とはこれだ!」そう主張することのできる資格、魅力ともに備えている映画です。
(以下は内容にちょっとだけ触れているので注意)
「市民ケーン」は、新聞王ケーンが孤独な死を迎えた所から物語が始まります
彼の最後の言葉「バラのつぼみ」が意味するのは一体何なのか、これがこの映画のテーマです。
それはけして、「壮絶な人生を生きた彼が最期に思ったこと。」というだけのメッセージではなく、
観客にある意味丸投げされた、答えの明示されないメッセージが含まれています。
それはケーンの人生について取材を続けた記者が、最期ケーンの住居ザナドゥの彫像群のなかで語った言葉に集約されるのかもしれませんが、
「バラのつぼみ」がなんだったのかが観客にしか分からないという仕掛けの効果のおかげで
つまるところの意味が確定されない。
(正直に言うとなぜケーンが人生の最後に「バラのつぼみ」と言わなければならなかったのか私には分かってないんです・・・('A`) もっと映画を見るセンスがあったらなぁ・・)
でも、そこがミソだ、ってところがこの映画のテーマ
そして、ケーンという人物の表現の仕方に私はとても魅力を感じました
元妻、唯一の友人、仕事の部下、メディアの記録、それらの視点から描かれる彼は蜃気楼のようにつかみ所が無い、
彼は決して他人に自分の本心を語ることがなかったし
いくらいろんな視点から彼の人生をうかがおうとしても彼の人生を理解することは出来なかったのです
畢竟は「バラのつぼみ」という道具に象徴されているのだろうか、と思いました。
この分かりにくさ、人をうならせる演出が私は好きです
おしまい。